冬に活躍してくれるスタッドレスタイヤですが、暖かくなってくるとノーマルタイヤにいつ戻そうかと悩む時期になります。
スタッドレスタイヤからノーマルタイヤに履き替えるタイミングは、地域や天候によって異なりますが、一般的には3月下旬から4月中旬頃が目安となります。
履き替えるタイミングの判断基準
- ・ 平均気温 : 最低気温が7度以上になる頃が目安です。
- ・ 降雪 : 降雪がなくなった後、路面が乾燥してから数日後に交換しましょう。
- ・ 気象予報 : 今後の降雪予報を確認し、雪が降る可能性が低いことを確認してから交換しましょう。
- ・ タイヤの状態 : スタッドレスタイヤの溝が残り少ない場合は、早めに交換する必要があります。
春以降もスタッドレスタイヤを履き続けるデメリット
春や夏にもスタッドレスタイヤをそのまま履き続けると、問題が生じる可能性があります。
安全性
- ・ 制動距離が長くなる
スタッドレスタイヤは、ノーマルタイヤよりも柔らかいゴムでできているため、柔らかいゴムがさらに軟化し、グリップ力が得られにくくなり、制動距離(ブレーキを踏んでから車が完全に停止するまでの距離)が長くなります。 - ・ ハイドロプレーニング現象が発生しやすくなる
スタッドレスタイヤは、ノーマルタイヤよりも排水性が劣るため、雨天時にハイドロプレーニング現象が発生しやすくなります。
※ ハイドロプレーニング現象とは、濡れた路面を高速で走行中に、タイヤと路面との間に水膜ができることによって浮いた状態になり、ハンドルやブレーキのコントロールができなくなる現象です。 - ・ ハンドリングが悪くなる
スタッドレスタイヤは、ノーマルタイヤよりも柔らかいゴムでできているため、夏の乾燥した路面では、柔らかい溝の部分が摩擦力に負けて変形してしまい、ハンドリングが悪くなります。
経済性
- ・ 燃費が悪くなる
スタッドレスタイヤは、ノーマルタイヤよりも転がり抵抗が大きいため、燃費が悪くなります。また、接地面がノーマルタイヤよりも幅が広めで、重い傾向にあるため燃費が悪化します。 - ・ 摩耗が早くなる
スタッドレスタイヤは、ノーマルタイヤよりも柔らかいゴムでできているため、夏の乾いた路面で使用すると摩耗が早くなるため、寿命が短くなります。
スタッドレスタイヤの保管方法
スタッドレスタイヤを長持ちさせるためには、適切な方法で保管することが重要です。
保管場所
- ・ 屋内の場合
スタッドレスタイヤは、屋内で保管するのがベストです。風通しの良い冷暗所が最適です。直射日光や熱源を避けて、湿気の少ない場所に保管しましょう。 - ・ 屋外の場合
屋外に保管する場合は、タイヤをむき出しの状態で保管することはおすすめできません。雨や紫外線からタイヤを守るために、専用のカバーをかけて保管しましょう。
保管方法
- ・ ホイール付き
ホイール付きの場合は、タイヤを横向きに保管します。しかし、タイヤを積み重ねて保管すると、タイヤが変形してしまう可能性があります。 - ・ ホイールなし
ホイールなしの場合は、タイヤを縦に立てて保管します。タイヤを横向きに重ねて保管すると、タイヤのサイド部分に負荷がかかり、下側のタイヤが重みで変形してしまう可能性があります。 - ・ タイヤの空気圧
ホイール付きのタイヤの空気圧は、標準空気圧よりも低めに設定します。空気圧が高い状態だと、ゴムに負荷がかかり劣化を早めます。空気圧を低めに設定にすることで、タイヤへの負荷を軽減しつつ、変形を防ぐことができます。 - ・ タイヤの洗浄
汚れを長期間放置するとタイヤを劣化させてしまうため、保管する前には、泥や汚れを水洗いして、しっかり乾燥させてから保管してください。
春や夏にスタッドレスタイヤで走行するのはデメリットが多いため、冬が終わったら早めにノーマルタイヤに交換することをおすすめします。気象庁の予報や平均気温の変化を参考にすると、より適切なタイミングで履き替えが可能となります。季節に合ったタイヤで快適に走行しましょう。